kerostyの日記

徒然なるままに

ヒルネ(詩)

ある日の午後

目を瞑り、ソファに横たわり、

お気に入りの音楽を聴きながら、

私は旅に出た。


扇風機の風は、街を吹き抜ける風になり

音楽は孤独を忘れさせる友人となった。

時折りグラスの中で、溶け落ちた氷の音が、

涼しげに聞こえてくる

それは、通り過ぎていく優しい街の景色の様。


深く深く、やさしく、そっと

物語が崩れてしまわぬ様に落ちていこう。

目が覚めたときに、思い出せることはない、

儚く淡い小旅行。

けれど、

確かにあった言える心地よさだけを残して。